山と僕とカメラ

登山初心者のバタバタ日記

二週連続六甲山、しかし驚愕の出来事!!!!

この連休もまるごとテント泊には行けなかったので、今回も六甲山に登ることに。

スタート地点は前回と同じく芦屋川から入って茶屋から登るコース。土曜日ということもあって、なかなかの混雑ぶり。茶屋の朝から呑助のおじさんたちは今日は居なかった。

 

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予定コースは地獄谷を通って堰堤手前まで上がり、東の尾根を登ってAケン付近からピラーロックへ入ってピークは登らず巻道を通って万物相に。その後は風吹岩から本ルートの七曲りの道を使って頂上へ、という少し楽なコース。前回ピラーロックで登りまくったので、後半疲れてしまったので今回は更にゆるく登山。

地獄谷の水量は先週ほどはないものの、いつもより少し多いかなと。相方は今回調子よく、ひょいひょいと登っていく。今後のルートが楽だと思うと調子が良いのか、先週ので若干トレーニングになったのか。本人曰く後者らしい。

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後ろに6名ほどの団体がいたが、次第に見えなくなったので、引き返したのかもしれない。こういう時、無理せず引き返せるのは立派な判断だと思う。

無事最後の滝まで登りつめた。相方の調子はすこぶる良い。

巻道を探しながらピラーロックに。いつもなら一山5分くらいかけてヘコヘコ越えていたピークが、ものの数十歩で越えれるので、これはこれでどうかと思うが、まあ、楽しいに越したことはない。前に進む気持ちと同量の体力が備わっていないと目的地に笑顔で到着できない。

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万物相を越えて、暫く行くと本コースに合流する。ここから急に人が増える。

今回はやたら「青」い服を着た人が多かった。なぜだろう、帰りまで通してほんとに多かった。

無事風吹岩まで来れた。

少し休憩なのだが、ここは全く日陰がないので下の木陰で休憩。相方が靴の中に小石が履いてそれをとっていた。こういった山では短パンは不利なのかなと思った。難しいところだが、涼しいを選ぶか、小石なんて気にしないをとるか。

今回はサラッと書き綴っているが、さすがに二週連続となると、こうなってしまう。

今回は楽チンコースなので、思い出したかのようにつま先登山トレーニングを開始した。そう、比良の山で始めたあの歩き方。ふくらはぎがパンパンになるが、確実に足首は強くなる、はず。

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暫く上り、東おたふくと七曲りの本コースの分岐点に到着。雨ヶ峠というらしい。

ここでは多くの登山客が休憩している。私達もほんの少し小休止。

ここからはいつもの東おたふくではなく、七曲りに向かう本コースに。

ここを通るのは久々すぎて、新鮮だ。ほぼ綺麗にステップが作られていてとても歩きやすい。まずは「本庄橋跡」を目指す。谷に降りて沢の横を通る。登山客もとても多いので、賑やかで良い。

と先に進んでいた登山客が慌てて引き返してきた。どうしたんだろうと、聞く前から「イノシシイノシシ」という声が。なるほど。

イノシシが、立ちふさがって更にこちらの方に向かってくる。たしかにあの子をこえて進むのは若干厳しい。というわけでイノシシさんが通り過ぎれるところで全員待機。

ぶじイノシシをかわせたので出発。そんなに大きくなくてよかった。

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それにしてもこのコースはとても歩きやすい。きちんと「歩道」になってる。自転車担いで登ってる人も登れるくらいだ。あれはあれで別の意味ですごい。私も負けじとかかとを上げ続ける。

そうして本庄橋跡を越えて、いよいよ七曲りの道に。

今回は本当に七回曲がってるか確かめてみた。すぐに7回は越えてしまったので数えるのをやめた。

ここからは曲がりながら登っていく坂道だ。しかもここも整備されている道だ。先週のコースと疲労度がまるで違う。楽チンこの上ない。相方も本当に調子がいい。良かったよかった。

七曲りを使ったコースはまっすぐ頂上に直結している。アップはあるがダウンはない。というわけであっという間に頂上の売店についてしまった。なんだこれ。

がしかし、ここで飲むドライゼロは美味い。ありがとう程よい疲労。ふくらはぎだけはパンパンだ。

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山頂部に上がると我が自衛隊がなにやら災害時の訓練をしていた。ご苦労さまです。

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山頂部、見慣れた山頂、でも、来るとやはり嬉しい。清々しい。

記念写真をとって早速ご飯。

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例によってカップラーメン。本日は謎肉のキーマカレーヌードルと相方は尾道ラーメン。いいじゃないいいじゃない。ええじゃろええじゃろ。

 

うーん、美味い。やっぱり山はカレーだね!

尾道ラーメンも程々に美味しかったが、カップラーメンとはいえ、もう少し麺に工夫が欲しかった。

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それにしても暑い。涼しくなると思っていたが陽射しはなかなかまだ暑かった。

でも、コーヒーは美味い。お茶請けのオールレーズンは、最高の一品。

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身支度を整えて下山。

今回は本当にサクサクな雰囲気だが、じっくり歩いて休んで食べて休憩した。

 

そして帰り道。上りと同じく、七曲りを通って降りる。

まだまだ登ってくる登山客も多い。ほんとに青い服が多い。

 

ほぼ階段なので、軽快に下りれる。あっという間に本庄橋までこれた。

次第にすれ違う登山客も少なくなってきた。時間は2時。

と、立ち止まりながら進んでくる老夫婦登山客に出会った。

かなりスローペースなので気になって声を掛ける。

その様子からここは、はじめての登山らしく、「山頂はまだですか」という感じ。

何時に出たか聞くと、ここまで4時間はかかっている。本来なら2時間くらいで来れるはずなのでやっぱりスローペースだ。しかもここからは上りが多い。あと二時間はかかるだろう。男性に「下りてくるときはだいぶ暗くなっていると思います、無理せず、バスなど利用してください」と伝えると、「ロープウエイでも帰れますよね」と。

そうして彼らとは別れたが、よくよく考えたらロープウェイまで歩くのはかなり厳しいし、バスがきちんと運行しているかも私には確信できなかったので、その後にすれ違った登山客に、先行しているお年寄り夫婦に声をかけて様子を見てやってください、と伝えた。更に後で自分たちが引き返せばよかったと、思う始末。反省。

と、思っているうちに分岐点に到着。荒地山を目指す。

荒地山には岩梯子など、ゴロゴロした岩場があり、とても楽しい。本来は登るためのコースだが、下りでここを使うことにした。

荒地山に向かうまではちいさな丘を越えるのだが、例によって迷い込みやすそうな場所だ。気をつけて道を選択して進む。

なかみ山、大谷乗越を通って、荒地山に。久しぶりに来たのだが、こんなに長かったかな、という印象。道自体はただの山道で、掘っているところは六甲山東部によくある感じ。

黙々と突き進み、ようやく荒地山山頂部に。

ここから楽しい岩登りならぬ、岩下りだ。

眼下に神戸の街が見下ろせるこの場所はとても気持ちがいい。

登るより下るほうが難しいので、気をつけて降りる。

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前回登るのに難儀したはずの岩壁が、すんなり登れるようになっていた。少し成長。

下り進むと何やら音楽が聞こえてくる。テンション高いクライマーでもいるのかなと思っていたら、平たい岩場でのんびりピクニックしておられる方だった。これはこれで気持ち良さげだ。ちなみにこの平たい岩には初めて来た。後から調べた相方曰く、テーブルロックというらしい。

記念写真だけとって引き続き、下山する。

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先行して追い抜いた二人組もそこに居て、テーブルロックから降りていった。

私達も、岩ひとつだけ降りたが、そこから先が読めなかったし、降りても登り返せない岩もあるはずなので、引き返し、知っているルートで帰ることに。こうやって他人がいるから安心バイアスで、集団で遭難に合うのだろう。近くでピクニックしていたら、それもまた安心材料になって判断が鈍ってしまう。

例の穴の中を通る岩に来た時、茂みの向こうの岩場にに先行の二人組が居た。

「どうですか?正規ルートの穴ポコの岩はここですよ」と声を掛けると

「やはりそうですか、ここで行き詰まってたんです」と答えた。

「引き換えしたほうがいいですよ、登り返せますか?」

「大丈夫です!登り返します」

よかった。岩場で遭難の結末は滑落以外ない。良かったよかった。

岩梯子を降りて、無事、山場終了。

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暫く岩の坂道を降り、後は尾根を真っすぐ進んで、城山という住宅地の真上の尾根先まで出る道だ。

先程の二人組も無事復帰し、私達を追い抜いて帰っていった。良かったよかった。

想像以上に長い尾根、私の中ではすでにトップガンのエンディングテーマ曲が流れていたが、全然「THE END」にならない。やはり定期的にいろんなルートを歩かないといけないな。

反省しつつ、相方を励ましつつ、ようやく下山、道路はアスファルト

芦屋川までてくてく歩き、終了だ。

今夜は餃子ではなく、カツオのたたきを食べに南森町へ。

美味い。

美味すぎる。

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と、爽やかな登山に思える今回の山行、実はとんでもなく腹立たしいことがあった。

それは振り返ること、行きのピラーロック、Aケン付近のことだ。

巻道として通った私達の目の前に、今まで見たこともない量のゴミが散らかっていた。

燃えた新聞紙や、コンビニ袋、ラーメンの袋には中身が入ったまま、ペットボトル、マッチもたくさん転がっている。バーベキューの金網、そしてなんと鍋まで捨ててある。

驚愕の一言、、少し涙が出た。。。

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とても見過ごせないの持参してあったポリ袋にそれらの憎たらしいゴミを詰め込む。拾っていると買ったばかりのヘッドライトのパッケージとヘッドライト本体もあった。がしかし、電池が入っておらず、「使えねーなこれ」と捨てられたのだろう。ささやかなペンライトもあった。その安直な行為にも、腹がたった。どうにか綺麗にできたので、そこからは、ゴミ袋と共に登山となったのである。

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想像するに、夕方遅く、山で酒盛りでもしようと、そのへんの店で買った網と鍋とラーメンをヘッドライトを買って準備万端とばかりにここに来たのだろう。

しかし、夜はすぐに更けて、ラーメンどころではなく、いざライトを付けてみると電池がないので付かない。慌てて新聞紙を燃やすも風で飛んでいく。ペンライトは役に立たない。とりあえず、マッチある分全部つけて荷物をまとめ、沸かすためのペットボトルは消化用水となり、あとは放ったらかしで、下山。こんな感じだろう。

ここまで来れる人たちが、どうしてこんな愚行ができるのか、と他人の動機を考えることは私はしない。もう二度と山に来ないでいただきたい。

そんなこんなの、とんでもない出来事があったことは、最後にでも書かないと、読まれる人がきれいな六甲山を思いながら読んでいただけないかと思い、このような書き方となりました。ご了承ください。

 

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六甲山ハイキング

連休ということで、はじめは北アルプスに行く予定だったが、天気もよくなさそうだし、仕事上がりの出発になるので、今回は近場のハイキングに。

六甲山、久しぶりの六甲山、もう虫はいないだろう六甲山。

コースは定番の地獄谷から東おたふく山、そして黒岩谷西尾根ルート。

8時にJR芦屋駅スタート。まずは登山口へ、芦屋川沿いに歩いていくと、急に登山客が増える。阪急芦屋川駅だ。ここは登山口への最寄り駅なので大変人が多い。この日は地元の祭りも相まって白装束と登山の人と複雑な混雑ぶりだった。だんじりが準備されていた。この芦屋界隈を回るのであろうか。

登山口までは、急な斜面の住宅街を上がっていく。住宅地が終わる頃には大変長めが良くなっているが、そこにもどうやらだんじりが来るらしい張り紙があった。この坂道を引いて登るのか、すごい。。

住宅地を抜けると、川沿いに車道を歩くのだが、木々に囲まれ心地よい。紅葉はまだしていない。あちらでは真っ盛りというのに。

今回は、久々の日帰り登山、荷物もこれ以上ないくらい少ない。六甲山は山頂に売店があるので、食事さえ用意しなくていいくらいだ。そんなことは恐ろしくてできないが。

相方のザックは先日届いたばっかりの「山と道」というブランドのザック、miniのカスタムバージョン、色や素材の組み合わせが自由にできるが、納期半年待ちというなかなかの一品だ。

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今回は前回のこともあり、「楽しい登山」ということが優先だ。とあれば、ほどよい運動で満足感の得られる六甲山、これに限る。

 

「前回」の疲れ切った相方のエピソードはこちら

www.yamakamera.com

 

新品ザック+お気軽コースということで相方の気分も上々だ、これで登山のモチベーションを重ね塗りしてほしい。

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天気もよく、良すぎるくらいに夏日だ。半袖でちょうどいいくらい。帽子も必須。

登山口の売店には早速ビールで一杯やってるおじさんたちがいた。彼らは何時に登って今に至るのだろうか。

まあ、いつものことなので、さあ、出発だ。

レリーフが光っている。

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早速の渋滞の中、地獄谷に行く方に足を進めると、人はいなくなった。こちらに来る人は、そういない。楽しいのだが。

誰もいないが、イノシシがいた。早速すぎる。

相方は初イノシシらしかった。六甲山でイノシシに遭わないほうが珍しいので、相方はついているのか、いないのか。

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イノシシとサヨナラし、沢を登る。

水量はやや少ないほうか。順調に登っていく。ここはコンパクトに沢登りができる割に、ちょっとしたアトラクションチックで好きだ。

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とはいえ、足場がいつもより少ない。いつもより水量が多いようだ。誤った。

 

これくらいが、ちょうどよいかもしれない。この沢は最後は堰堤になっていてそこの手前で尾根に登るコースとなる。数百メートルの沢登りだ。

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無事、さいごの滝を登り終え、東側の尾根に入る。ここでいつもどこから登ろうか迷うのだが、小さい尾根なのでどこから登っても結局同じ場につける。

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そこからは岩場の登りとなる。岩場というか、砂場というか、花崗岩の岩場がつづく。

ここもまた、巻道と直登と様々なコースが存在する。別に早く山頂に行くこともないので、登れそうな岩場は登ってみる。

相方も必死についてきてくれている。楽しそうで良かった。

上り斜面はほぼクライミングである。であるが、足場はないこともないので、頑張れば誰でも登れる岩場がつづく。お子さんとかは喜んで登るだろう。

トップに上がると見晴らしが良い。その向こうのトップにも人がいる。さっき追い抜いた人たちだ。私達が、のんびり無駄なクライミングをしている間にずいぶん先に進んでいる。

そしてまた岩場を降りて、また登る。楽しい。

そうして万物相と言われている岩場まで来た。

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振り返ると大阪湾と町並みが一望できる。

この日は話題の関西空港まではっきり見えた。工事は順調だろうか。

休憩をはさみ、登山道に戻る。ここからは一般登山道なので、歩きやすく、人が多い。

皆の休憩ポイント「風吹岩」に到着。

本当に人が多い。ここでお弁当を食べて降りる人もいる。山頂に行くのだけが登山ではない。この周辺の岩場登りと沢登りをコースに入れまくると十分一日歩ける。

だが今回は普通に山頂を目指す。そして、有馬温泉に向けて谷を下りる計画だ。滝巡りをしながら降りれるので、楽しい。

道中、木々が倒れている。このへんも台風でやられているようだ。ゴルフ場に隣接しているあたりが被害が大きい、風が強いのだろう。

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暫く登ると、東おたふくに向かう分岐点に出る。

ここからはまた、人がいない。のんびり歩ける。東おたふくはすすきの再生を目指しているらしい、そんな看板が以前あった。今回来てみると、すすきが生えていた。これがそのうち、すすきで丘じゅうびっしりになるのか、楽しみである。

この東おたふくの丘を越えると、一旦道に出る。川べりの分岐点になる。

この川を渡って尾根を行く。ここは登山道になってはいないが、踏み跡がしっかりしており、たいへん登りがいのあるコースだ。私は本コースより、この道をいつも行く。人もいないばかりか、急峻なアップダウンがあり、とても面白い。

神戸方面から六甲山へ、そして有馬温泉にむかう登山道は後半の有馬の下りは、単調な登山道である、故に前半の上りでいかにバリエーションを持つかが鍵になる、と、私は思う。今回は谷を降りるので、下りも楽しいのだが、多分誰も通らない。

と、次第に相方が疲れてきたようだ。ゆっくりゆっくり歩いているのだが、おそらく序盤の岩登りが堪えたのだろう。というわけで下りは一般道を降りることと相成った。

残る上りはこれが最後と毎回騙されるこの登山道、そう、小さなアップダウンが多くあり、どれも似ている。最後の笹薮だ、と思っても、最後ではなかったりする。

どうにか間違いなく最後の雰囲気になった。

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ヤブをかき分け、山頂付近の売店に到着した。

一般道で見た登山客はすでに到着し、休憩していた。そりゃそうだ。

売店に入り、ノンアルコールビールを飲む。

記憶に無いぐらい五臓六腑にしみわたった。

自動販売機で水を補充。お値段も高くない。素晴らしい。

山頂部に上がる。だんだん見晴らしが良くなって、関西の町並みが一望できる。

それを背に、さらに上がっていくとこんもりとした広場がある。隣には大きなアンテナがある。ここはもと米軍の土地として使われていた過去がある。それを地元の人たちが苦労して取り戻したという。

そして六甲山最高峰に到着。

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周囲はお昼時ということもあって大賑わいだ。ピクニックのようだ。

私達もシートを広げ、ご飯の用意をする。

今回はカップラーメンとパン、と至ってシンプル。なるべく軽くというコンセプトのもと、調理系は省かれた。

トマトのほうが美味しかった。

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暫くのんびりする。そう、谷下りはもうないのだ。もうここで登山は終了していると言っても良い。のんびりのんびり。

お昼寝をかまして、コーヒーを飲み、重い腰をあげ、下山の準備。

帰りは一層荷物が軽い。

有馬に抜ける道を降りるのだが、結構土砂が道を掘っている。これは谷道を行かなくてよかったかもしれない。

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と思いながら、他に思うこともなく、延々と降りる。

一時間後、有馬温泉に到着。今回は相方のおすすめで、かんぽの宿のお風呂に。

金の湯より、若干高いが、混雑して無く、やや広い。

40分ほどのんびりさせてもらった。

ここのお湯も10円玉を溶かしたかのように茶色く、しょっぱい。これが有馬の湯である。

汗を流し、さっぱりしたところで帰るのだが、いつもはバスで大阪まで直行するのだが、今回は楽しい登山ということで、神戸に寄って餃子を食べてから帰ることとなった。

電車を2回乗り換えて、三宮駅に着いた。

そこから歩いて数分、通り沿いの小さな中華屋、満園。

5時からということで、ぎりぎり5時についたのだが、すでに満席、暫く待って座れた。

店員さんに日本人は居ないようで、まるで台湾旅行にでも来たかのよう。

ここは教えられていって、すごい美味しかったので、相方を喜ばせようと今回のシメのコースとなった。

餃子、水餃子、蒸し鶏、麻婆豆腐(山椒多め)どれも美味しい。

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いや、その前の、生ビールがとても美味しい。

登山の疲れも吹っ飛ぶ甘みとコクである。

餃子はもう一枚おかわりした。タレを付けなくても具に味がついていて、美味しい。

満園でご満悦。

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六甲山の登山も楽しかったようで、新しいザックも軽くてよかったようで、大成功。

あのザック、山と道mini、300グラム台とか、ちょっと反則レベル。

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霊仙山でテント泊 その3 下山なのにハード編

昨晩の雨でテントがびっしり濡れている。タイベックは若干浸透性があるのか、裏側も少し湿っていた。内部からの水分かもしれないが、大雨には少し頼りないかもしれない。少し考えないといけない。ということがわかるちょうどいい程度の雨の体験で良かった。と思いながらテントの水分を拭き取る。

ここ霊仙山は石でゴロゴロの山頂部だが、地面は赤土でできている。テントとザックは白いので水分を帯びた赤土に盛大に汚されてしまった。でも乾いたらまた取れやすいのも赤土の特徴である。きにしない。

前回

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本日はただ下山するだけなのでのんびりと時を過ごす。テントを片付け、余り物のパンを食べる。当然まだ午前中なので登山者もいない。本当に一人ぼっちだ。

帰りのコースに同じ道ではなく、西南部の尾根を通って少し回り道をするコースも選択肢にあった。昨日会話した中で、「その道もなかなか見応えありますよ」というのがあったのだ。時間も十分あるし、景色もいい、天気もいい。ならばいってみようかという事になった。地図でルートを確認する。目では途中まで見えている。山頂部を時計回りにぐるっと回ってそして南西部につづく尾根を降りていくルート、なだらかな尾根がつづき、所々微妙な尾根が分岐しているので間違えないようにしないといけない。

荷物をまとめ、すべてのものをザックに入れる。そして担ぎ上げる。この担ぐとき、「少し軽くなってるかな」と淡い期待を毎回するのだが、そんなに変わらないのがいつものことである。悲しい。とはいえ確実に1キロは減っているはずだ。悲しむことはない。

というわけでいざ出発。まずは最高峰までもう一度行く。朝の涼しさの中鹿の群れを見ながら進んでいく。そして向かいのすこし低い丘に向かって下りてまた登る。すると少し景色が変わった。東側は切り立った崖になっていた。右側はいつもの霊仙山の山頂部の丘が続いている。テントを張った丘も見える。おもしろい。

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左は崖、右は丘という状況でしばらく進んでいく。行くのだが、目印が殆ど無い。尾根のトップを進むか、少し右側の林の中を進むか、とにかく真っすぐ行けばいいのだが、進みやすい道が途中で途切れるので、ヤブの中を進んだり、もっと右の何もない場所を進んだりと、非常にわかりにくい。

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冬の雪道ならば、何も考えず、ただただまっすぐ行けるのだろう。道は更に変化し、左の崖が、なだらかな平原となった。美しい。カールのような状況だ。

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尾根のトップは岩の連続で、アルプスの細い尾根のようだ。その両サイドは斜面のトラバースルート、さてさてどこを通るか。とりあえず絶対間違いのないトップを歩く。

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だが非常に速度がゆっくりだ。これでは時間がかかりすぎる。右の林の中に入ってみた。獣道が斜面の底部にいろいろ続いている。何も考えずこの道をいってしまうと迷子一直線だ。おっかない。また頂上尾根にもどり、今度は左の斜面に下りる。正解だった。上からは見えないが、微妙に細い、岩のない道がウネウネと続き、目印もあった。

歩行スピードも急激に上がった。よかったよかった。しばらくその道を進み、振り返る。右往左往していた場所が遠くに見え、そこは本当に狭い範囲だったことに怖くなる。5分でこの距離まで歩けるのに、15分くらいはよちよちと歩いていた場所がほんとに僅かな距離だった。「道」とは偉大である。

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尾根は次第に降下する。岩場は続いている。その岩がない箇所があり、そこをぐるぐると通って行く感じだ。赤い丸の目印が遠くまで数個見える。それを確認して進んで降りていく。上りならば、ただただ頂上を目指せばいい、反対に下りはどの尾根を降りるかで全くゴールが変わってくるし、降りれば下りるほど等高線は曲がりくねるので、仮に間違っても戻りにくい。なだらかな尾根の下りは見晴らしは可愛いが、本当はおそろしい。ということで、何度も地図を確認して進んでいく。

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斜面は急にきつくなってきた。ジグザグに下りるほどだ。目印の赤い丸をたどりつつ、通りやすい道を探して下りる。昔流行った迷路の公園のようだ。降りても降りてもなかなか最低部につかない。これは逆コースはなかなかハードなはずだ。昨日あった人はなかなかの変人かもしれない。

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ブツブツ言ってると最後の赤印が近づいてきた。と思ったら、気の早い紅葉した赤い木だった、しまったと思ったら、すぐとなりに小さな赤丸の石があった。オソロシア。紅葉登山あるあるだ。気をつけないと。

斜面を降りきると、岩場は終わり樹林帯となる。これはこれで見晴らしがなく、単純に進んでいくと。また迷ってしまう。分岐に気をつけよう。

木々がふんだんに倒れている。前回の台風被害であろうか、はたまた昔からであろうか、倒れた木を乗り越えたり、回り道したりして進んでいく。

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暫く行くと次第にきちんとした道となっていった。ほっとした。あとは道沿いに下りるだけのようだ。地図では尾根から外れ、谷道に下りるのが最後のチェックポイントとなっている。ここだけ間違わなければ大丈夫だ。そこまで後少し。 

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しばらく尾根沿いに進む、ある場所からその先が少し道が細くなっている。右前方は特に分岐の道はない。谷道はまだ先だ。と少しまっすぐ行きかけた。むむむ、なんか怪しい。振り返る。と、先ほど右前方を確認したが、実は右後方に折り返すように道があった。危ない。自分の地形の読み方の甘さを痛感した。

ぶ、ぶ、無事、谷道に入る。ここはわかりやすい登山道、これを下りると、公道がある。意外と道路まで早かったなと思いながら降りていく。そして無事道路へ到着。

あとはこの道を進むだけか?と、思いながら進んでいく。おそらく登山客だろう車、数台とすれ違う。いまからあの道を登るのか、ここからスタートなら、急な道だけど、以外とショートコースでいいかもしれないな。ほんの少し、建物と墓場、そして神社、駐車場のようなものが道路沿いにはあった。

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そしてその駐車場を最後に、道路は終わった。また、登山道が始まった。

まじか。ほんとうだ、地図を見てみると、公道は登山ルートを大きくはずれ、左に。まっすぐの道は「大洞谷」といって単純に沢登りの道であった。

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すっかり公道歩きで脱力していた体に、この登り返しは堪えた。その他に登りは延々と続く。急な上りではないが、平らでもましてや下りでもない。この谷を進む前から、公道沿いの川の流れが歩く方向とは逆なんだなと、不思議だったその答えが、今目の前に。しっかりと底部まで降りきって、登り返しのルートであった。

日頃の怠けた体に鞭打つストイックなコースだった。お、おう。

というわけで諦めて谷をガンガン登る。1.5キロぐらいだから1.5キロ歩いたらあとは峠を越えて下りるだけだ。私だけだろうか、1キロ、2キロ、3キロの距離感が、小学生時代のマラソンルートが大体の感覚になっている。低学年は1キロ、中学年は2キロ、高学年は3キロのコースだ。1キロは学校から散髪屋を曲がって畑を進んでまた曲がる。2キロは畑まで行ったら反対に曲がり、海岸まで行き折り返す。3キロは海岸で折り返さずに、まだ先に行き、海水浴場で折り返す。

その感覚で覚えている。

だからどうってことはない。とにかく進む。

谷は次第に傾斜がきつくなる。このパターンは地図を見なくとも、もうわかっている。

峠に至る最後の斜面はだいたい恐ろしく急である。ここもやはりロープが敷かれるほど急な斜面であった。それがなかなかキツイ。今回で一番の心拍数だ。ゼーゼーハーハー言いながらやっと峠についた。

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峠の名前「汗ふき峠」であった。

ああ、行きで命名した意味が全くわからなかったあの「汗ふき峠」であった。

大丈夫です、はい、今、身にしみてわかっております。ゼーゼーハーハー。

しばらく峠で休憩、汗を拭く。

なるほどな、来てみないとわからないこと、こんなとこにもあったなと。少しニヤついてしまった。

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あとは来た道と同じ、ただ下りるだけだ。

途中で、おじさん二人組が休憩していた。「あと1時間ぐらいですかね?」と聞かれたが、とんでもない、と思ったけど、よく考えたら、メインルートはそんなもんなので、「そうですね」と答えた。

あらためて帰りの道はなかなかの周回コースだったなと思った。思えばもう11時である。あのヨチヨチ尾根でだいぶ時間がかかった。

登山入り口に戻ってきた。ゴーーール。ではない、ここから、まいちゃん号の来る場所まであと一時間歩く。でも舗装路の一時間なんで、なんてことはない。

ちょうどタクシー会社に電話するタイミングも1時間前が良いということなので、電話をかける。

圏外。

まじか。

とりあえず降りながら、圏内になるのを待つ。20分程で電波がたった。

「後1時間半お待ち下さい。」

待ちますとも待ちますとも。

養鱒場まで降り、時刻は12時半。

小腹も空いてきた。と、そこにレストランが。

決まり。

時間もちょうどよくあるのでここでビールと何かをいただこう。

メニューを見るタイミングもないまま、中にいざなわれた。やりてのオバちゃん店員だ。

ビールと焼鮭を頼む。

 

ビール到着。

美味い。

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焼鮭到着。

でかい、、、、そして美味い。

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しばらく思考を停止して、食欲に任せる。

 

ごちそうさま。

 

まいちゃん号タイミングもバッチリ、帰りは私だけのようだ。

そうして無事、米原駅まで到着した。

 

霊仙山、コースによっては安易だったり疲れたり、なるほど面白い山であった。

また来よう。

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霊仙山でテント泊 その2 あらしのよるに編

霊仙山の頂上のこの一帯は、なだらかで大らか。白い石と、所々に湿地帯、そしてぽつんと木が立ってたりしている。空は青く、雲は高く、風は心地よい。数時間登っただけで、この異世界、これはは霊仙山と名がつくだけの事はある。標高は六甲山とさほど変わらないのに、この見ごたえである。初めて登ったが、これは何度も登りたい、まだ山頂に立ってないが、そう思った。

 

前回

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左手に山小屋が見えた。あそこは避難小屋、まさしく何かあった場合に逃げ込んで命をつなぐ場所である。なるべくお世話にならないようにしたい。最高峰に小さく柱が立っているのが見える。登山客がその山頂の丘とその右手のもう一つの丘を行き来している。右手の丘は展望が良いと地図では書かれている。あの丘も後で行ってみよう。

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そうこうしていると最高峰の丘の斜面に取り付いた。そこまで山頂まですぐだ、やはり丘だ。数分で最高峰部に着いた。

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振り返ると伊吹山が見える。今まで見えていなかった伊勢湾も見える、鈴鹿山脈も見える。

山頂部も岩稜帯で、この標高にしてこの風貌はなかなかお得だ。

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登ってきてよかった。来なきゃわからないというのが毎回思うことだ。

三脚を立てて自撮りをする。申請してドローンも持ってくればよかった。次はそうしてみよう。

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三脚をしまい、展望の良い丘に向かう。一度降りてまた登り返す。とはいえ、まったく険しくはないのですぐに着いた。

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琵琶湖が一望できた。右手と左手に街が見える。

たしかに先程の山頂部より見晴らしが良い。この丘が邪魔して山頂部からは琵琶湖が見えなかった。

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登山というより、ハイキングのような気分でここは来れる。雪が積もるとまた綺麗なのだろう、早く積もらないかな。

時間はもう午後なので数組の登山客を残すのみで、やや人は少なくなってきた。

決めた。ここにテントを立てる。

360度見渡せる丘にテントを張れるなんてそうない。天気も穏やかだ。風も少ない。

トレッキングポールが柱となる今回のテントはLOCUSGEAR社のテント。柱を持っていかなくていい分、軽量化できるのだ。

ドーム型ではないのでペグをしっかり打たないとフラフラしてしまう。そこは注意しないといけないが、慣れるとすぐに立てれる。アウターだけで、シェルターとしても使えるが、今回はインナーメッシュも持ってきているので、きちんとテントだ。

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住まいを作り終えたら、やっとこさご飯だ。

今日はパスタ。3分で茹でれる例のタイプだ。水を少なめにすると茹で汁がちょうどなくなって良い。

アンチョビでしっかり塩味にしてオニオンスパイスでとどめだ。このオニオンスパイスとは淡路島のお土産屋で出会ったのだが、その美味しさにはまってしまい、今ではネットで買い足している。炒め物には何でも合う。

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ご飯を食べていると、数組の人たちが声をかけてくれた。遠くからこの三角テントが見えていたらしい。しばらくその人たちと会話をした。ほがらかで心地よい人たちであった。

ソロハイカーの人とも話をした。別れ際に申し訳なさそうに「水をいただけませんか」という超危機的状況の発言を受けた。もちろんどうぞと差し上げた。聞くところによると、柏原から登り始めたのだが予想以上に長い登山経路にとうとう水がなくなったという。やはり水分は大切だ。私もじゅうぶんとは言えないまでもギリギリではないので差し上げれるだけ彼のポットに注ぎ込んだ。こういうときは、恥を忘れて頭を下げまくっていろんな人にお願いをしまくるべきだと思った。周りに常に人がいるとは限らない。無理なら無理と断られる可能性もある。もちろん準備していないミスはあるが、命には変えられない。下山時、誰とも出会わない可能性だってあるのだ。ソロというのはそういう危険もはらんでいる。私も気をつけよう。今回は、水は5つに分けた。一つは登りの2リットル、一つは帰りの2リットル、一つは炊事の1リットル、一つは非常時の1リットル、そしてペットボトル500ml。十分すぎるが、万が一ということがある。今回はそれで彼にあげることができたし。

そして誰もいなくなった

この見渡す限りの中に私一人である。すごい。こういった感じは、そういえばあまりない。

自由と孤独が入り混じっている。コーヒーがとても合う。

ひとりぼっちを察したのか、一匹のキツネが近よってきた。なんだか漫画の昔話のようだ。野生のキツネを見たのははじめてだった。ほんとにコンコン言っている。

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そういえば今回の登山は作品撮りのロケハンを兼ねているので、その場所探しもした。三脚とリモコンでのセルフ・ポートレートは非常にめんどくさい。しかもフォーカスが浅めの設定にしているので、ピンぼけを量産してしまう。苦労の末、なかなか良い雰囲気を得ることができた。これが本番なら良い結果になるであろう。恥ずかしいので小さめに。

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その途中、看板を拾った。「霊仙」と書いてある。おそらく展望の丘の頂上部の看板が台風か何かで吹き飛んだのだろう。元の位置に戻しておいた。

 

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大してすることもなくなったので、テントの中で仮眠をする。

時刻と共にしだいに暗くなってきた。琵琶湖周辺の街明かりが光り始めた。そのゆっくり変化する様子をじーっと見ながら時間を費やす。

日が落ちると一気に暗くなる。東の空には月が出ている。そういえば今の時期は満月で曇ってなくても星は見えにくいはずだ。すっかり忘れていて、出発時は星空を期待していたのだが、今夜は星は見えないかもしれない。そのかわりを街の明かりが担っていた。

こちらでは、テントだけが白く光っていた。不思議な光景だった。

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風が吹いてきた。テントの中に入り、持ってきたウイスキーで一杯やる。本でも持ってくればよかった。

たまにテントを開け、空を見るがやはり雲に覆われていて星は見えない。

そのかわりではないのだが、風がますます強くなってきた。テントがバタバタと揺れてる。このテントだから余計に強く感じる。

外に出て今一度ペグと細引きを確認する。少々緩んでいた。

テントが濡れている、霧雨のようだ。このタイベックスのテントは一応防水だが、一応程度な気がする。このまま本格的な雨にならなければよいが。

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テントに戻り、少々寝る。

テントの揺れでなかなか寝付けない。時刻もまだ早い。こういうとき、早く朝になってほしいと願うのだな。

時間と共に雨風がますます強くなってきた。お昼はあんなに天気が良かったのに。

おそらく山頂部ということで風が強いのもあるのだろう。避難小屋にお世話になることになるだろうか、ここからだと30分くらいで着きそうではある。一応その準備のため、テント内の荷物をザックにまとめる。雨具も持ってきている。テントが吹き飛ぶことは考えたくないが、そうなる前に撤収して避難小屋にいかないといけない。でも、持ちこたえるかもしれない。そしてこの天気も回復するかもしれない。今夜は本当に寝れそうもない。

寝てしまった。

気がついたらテントの揺れは収まり、雨もやんでいた。

よかった、無事生還。ホントは大したことなかったのかもしれないが、なかなかドキドキした。

そう思うとまた眠くなってきた。

次に目覚めたときは、外は青白く透き通った空と目下に雲がたなびいていた。

清々しさこの上ない。東の空が明るくなっている。太陽は今日も地球を廻る。

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遠くで動くものがあった。鹿だろうか。立派な角をしている。よく見ると何頭もいる、全部で50頭ほどの群れが向かいの丘の斜面を駆け下りている。なんだなんだ、大自然にも程がある。

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散歩、振り返ると、テントが見えた。あれは風が強い場所だあらためて思った。

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テントに戻り、朝食の準備をする。こういうときの朝食はやはりカップヌードルである。NO BORDERだ。

さっそくバーナーで湯を沸かす。その時、日が昇ってきた。心地よい。

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湧いた湯を注ぎ、3分待つ。

 

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いただきます。

 

美味い。

 

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ごちそうさま。

今日も良い一日でありますように。

 

続き

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霊仙山でテント泊 その1 まいちゃん号編

そろそろ関西の低山も涼しくなってきた。というわけで、初めての霊仙山に行くことに。

霊仙山は関西を代表する山の一つ。滋賀県の東部にあり、鈴鹿山脈の北端に位置する。伊吹山の向かいにあり、なだらかな山容の頂上部はカレンフェルトのカルスト地形。

標高は1,094m。

今回は一泊のテント泊、この山には宿泊施設の山小屋はないので、水の準備はしっかりしておかないといけない。

いつも関西の山登りは日帰りなので、朝イチ出発と決まっているのだが、今回は一泊なので第二便、といったゆっくりした出発。

今回はソロテント泊、荷物もそれなりに多い。ただし、天気は良いようで、テントはいつものカミナドームではなく、LOCUSGEARのクフ。これはいろんなモデルが有るのだが、私のはタイベックスのタイプ。柱はトレッキングポールで代用でき、やや軽量化できた。

大阪駅から新快速に乗り、米原駅へ。ここまでは伊吹山に行くのと変わらない。そこからは、バスの乗るのだが、実は定期便は終了していて、計画当初は少々悩んだ。醒ヶ井の駅から歩くか、はたまた柏原駅から縦走するか。

いろいろ調べた結果、米原には、なんと相乗りタクシーが存在していた。米原駅をハブにして、様々な停留所に相乗りで乗せてくれる。廃線になったバスの代わりだ。

米原だけに「まいちゃん号」という名前がついている。かわいらしい。

事前に予約が必要だが、そのコースによって最短ルートで運んでくれる。予約は1時間ぐらい前にするとちょうどいい。近江タクシーTEL0749-62-0106に電話をして、「まいちゃん号お願いします」と言う。出発停留所と目的停留所を伝え、名前をいうだけで、後は待てばいいらしい。

しかも値段は一人500円だけ、3000円くらいかかるのに、これはとってもお得だ。

ぜひ、みなさんもこれに乗って霊仙山にいてほしい。

ということで、米原駅につき、近江タクシーに電話をする。

電車内では電話できなかったので、暫く待つことになるだろう。電話をかけると、おそらく、定期の時間を少し越えてしまっていたのだろう、1時間ほど待つことになった。

次回からは、時刻をあらかじめ決めて出発前に電話予約をしよう。

この米原駅はレンタサイクルもしている。ここで借りて琵琶湖散策だろうか。

米原駅の東出口から出発なので、その付近に唯一ある喫茶店にて時間を潰す。1時間でお得な別案はない。待てばいいのだ。なんてったて今日はテント泊だ。まだ朝の八時半だ。

茶店にてモーニングをいただく。思わぬ食料ゲットに大喜び。これで行動食が担保できた。

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一時間の後、停留所に戻る。目印は道路に書かれた「まいちゃん号」の文字。

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例のまいちゃん号がやってきた。本当に普通のタクシーだった。

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名前を呼ばれ、荷物を載せ、中に入る。運転手さんが言うには後二人乗るそうだ。というわけで、前列シートに座る。暫く待つとその二人も乗ってきた。

出発だ。タクシー相乗りは初めてで、なんというか、新鮮。

目的地は醒ヶ井養鱒場。「養鱒場」これをなんと読むか、ここでやっとわかった。「ようさんじょう」だった。後列の二人は登山スタイルではないので、この養鱒場で楽しむのであろう。きっと、釣りとか、食事とか、バーベキューとかできるんじゃなかろうか。私はこの醒ヶ井養鱒場から出発し、榑ヶ畑登山口に向かい、そこから出発。この「榑ヶ畑」もなんて読むのだろう。

タクシーは無事に到着、ほかの二人は想像通り、養鱒場に向かっていった。

ありがとうまいちゃん号、帰りもよろしく。

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ここから1時間ほど車道を歩き、登山口に向かうのだ。

天気はとても良く、青空が広がっている。前回の涸沢とは雲泥の差だ。車が何台も通過する。この先は登山以外で行く目的はない。今日は賑やかのようだ。

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木漏れ日が綺麗だ。木漏れ日というのは丸い形をしているが、これは虫食いの後ではなく、太陽の形だ。パパさんは覚えておくと、息子さんに自慢できる。ちなみに日食中の木漏れ日も、綺麗に日食しているので見ておくと良い。

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登山口の途中でも駐車している。これは相当人が多いな。

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一時間、きっちり一時間後、登山口に到着。車がいっぱい駐車していた。やはり、今日は晴れた土曜日、登山日和だ。

 

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時刻は10時半、日帰り登山にしては遅すぎる時間だから、車はあれど、人はいない。

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では、出発。

早速、暗い谷に入り、沢を登っていく。杉林だ。

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暫く行くと建物が出てきた。「山小屋かなや」である。ここは営業しているのか、若干不安である。人を寄せ付けないオーラを発しているわけではないが、なにかそういった雰囲気だ。

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一応テント場みたいな場所もあるが、ここでテント泊をする人はあまりいないだろう。

がしかし、登山案内は、しっかりしている。昔は流行っていたのだろう。

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しれーっと通過し、ここからは若干の斜面になる。とはいえ、しんどい坂ではない。

すぐに峠に出る。「汗フキ峠」と名前がついていた。まったく汗は出ていない。命名した由来がいまいちピンとこなかった。

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ここからは霊仙山に向けて一気に登っていく。この登山道が、一番楽なショートコース、ということはどこかで急登があるのだが、それがこの峠からか始まり、暫く続くようだ。

峠からは谷道ではないので気持ちが良い。このコースは、なかなか良い。標高を上げるに連れ、見晴らしも良くなり、涼しくなってきた。冬は樹氷のトンネルが期待できる。

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f:id:fujikixblog:20181001094330j:plainしだいに道がぬかるんできた、非常に滑る。ヌルヌルだ。そしてそこが一番の急登ということもあり、降りてくるおじさんが転んでいた。下りはここは危ないな。もし、別ルートで帰れるならそれも一考だ。

だが、そこを抜けると一気に樹林帯はなくなり、白い石の大地が見えてきた。空も見えてきた。

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なんと心地よいのだろう。素晴らしい。こんなにお手軽に見事な景色に出会えるとは、さすが霊仙山、人によると伊吹山よりも好きだという、その気持がわかり始めてきた。

白い岩の間を抜けてずんずんと登る。カレンフェルトという状態らしい。石灰岩なので、削られやすい。ここはもちろん昔は海で隆起したのだ。伊吹山と同じだ。

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暫く行くと、登りはなくなり、広い大地のような景色が広がっている。そこに3つほどの丘がある。その一つが、霊仙山の最高峰だ。なんとも不思議な光景だった。

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その景色の中には池と鳥居があった。その際でおじさんたちが酒盛りをしていた。麓の張り紙でお祭りの準備をしています。と書いていた。そのおじさんのようだ。しめ縄がきれいに巻かれていた。

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登山客は張り巡らされた登山道を思い思いに歩いている。一本道ではないのだ。あちらの山、こちらの山にそれぞれ登れるようになっている。私は地図を確認し、とりあえず、最高峰へ向かった。

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つづく。

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北穂高岳敗走記 その8  笑顔の敗退編

博多にラーメンを食べに行く、北海道にジンギスカンを食べに行く。そんな感じで、上高地にカレーを食べに行く、のような変な満足感であった。

穂高は雲に包まれていたが、私達は笑顔に包まれていた。ぺろりと平らげ、しばしボケっとする。相方もチキンカレーに満足しているようだ。「次はビーフカレーにしとく」といったのが気にはなったが、甘口でおいしいチキンカレーであった。

 

前回

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ほかの登山客も数組いた。皆写真を撮りあったりしている。海外の人も多いので、例の如意棒のような棒にスマホを付けて自撮りをしている。

自撮りといえば、撮る前はしれーといている顔なのに、撮るときはニコーっと可愛い笑顔になって、撮り終えると、また真顔に戻る。それを友達同士で何度も繰り返す。あの行為の一連を見るのがとても面白い。

さてさて、のんびりしたところで、そろそろ上高地に戻る時間だ。今回の北アルプスは、登頂こそしていないが、なんだか学ぶことが多かった。こうやって人は大きくなっていくのだろうか。

Tシャツを着替える。ワンサイズ小さいのにしたため、ピチピチになってしまった。無念。

岳沢小屋を後に出発する。石の河原を渡り、向こう岸に向かう。

暫く行くと、行きで追い抜いたおばあさんがいた。そういえば、食事中に来てはいなかった。ずいぶんとゆっくりのペースだ。再度声を掛ける。どうやら今夜は岳沢小屋に宿泊するようだった。よかった。それならば、もう少しで着く。

相方によると、小屋で電話がなって、宿泊の確認をしていたというのがさっきのおばあさんではないか、ということだった。これでなにかあっても、誰かが迎えに行けるかもしれない。大丈夫だ。

あの行きですれ違った北欧女性はなんなんだと言う話が、岳沢小屋に着いてから続いていた。やはり、相方もびっくりしていたらしい。結局の所、「妖精」ということで落ち着いた。

帰りはただ降りる、延々と降りるその繰り返しなので逆に気持ちを保つのが大変である。もうお腹はいっぱいだし。残るモチベーションは、ビールぐらいだ。充分なのだが。

何事もなく、無事上高地に付きそうな折、相方のペースが何故か上がった。

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その様子でなんとなくわかったので、彼女のザックとトレッキングポールを預かり、先に行かせた。

彼女は河童橋の隣りにある建屋に一目散に消えていった。その後晴れやかな顔で出てきた。今回で一番の笑顔だ。

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上高地に着いた。とりあえず預けた荷物を回収し、ビールを飲む。

美味い。いつも思うが、ここで飲むビールは最高に美味い。

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バスの出発までには、まだ時間がある。ちょうどいい休憩時間だ。

チーズおやきは毎回美味しい。

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何度も来て、毎回見ているが、ここのお土産でグッと来るものがまだない。でも毎回お土産売り場に行ってしまうのはなんなんだろう。

結局いつものようにおつまみ程度を買っただけでバスに乗り込んだ。

今回はやたらテンションの高い運転手だ。少々びっくりした。

高速道路のサービスステーションに着いた時にバスを間違えないようにと「語呂合わせで覚えてくださいね」と言っていたのは忘れられない。「23-17」なのだが、「兄さんは17歳」という語呂合わせだった。微妙過ぎて素敵だった。「兄さんいいなあ」じゃないところが良い。

そんなこんなで毎回バスに迷うこと無く、サービスステーションによれた。ありがとう運転手さん。

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今流行りがちょうど終わった「五平餅」なるものを初めて食べた。

とくにこれといった感情はないまま食べ終えた。

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そして、バスは一路渋滞の中、大阪に帰っていった。

バスの中で相方はせんべいの中に入っていた乾燥剤で水死したスマホの水分をひっしで除去しようとあえいでいた。無駄骨だった。

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後日、新品に交換できたらしいので、良かった。

みなさん、登山に行く前は、データのバックアップはとっておいたほうが良いと、相方が涙ながらに訴えております。

深夜、大阪について、ラーメンを食べてしまった。反省。

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というわけで、今回の涸沢、岳沢ダブルピストンという謎の山行は終わりである。

次回は、相方の打ちひしがれたモチベーションを取り戻すべく、ゆるふわな登山となることでしょう。

ではみなさん、素敵な紅葉登山を。

 

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北穂高岳敗走記 その7  岳沢小屋に向けて編

上高地というのはどこからどこまでを言うのかはよくわからないが、北アルプス南部の穂高の麓を流れる梓川周辺地域の勾配のない平地部分を指す、と私は思う。ここには登山以外にもハイキングや、森林浴、宿泊といったカジュアルな観光でも充分楽しめる場所であるからして、その人口のほうが多いと考えると、歩きやすい平地部分という意味を含ませて「上高地」とくくるのが自然だと思う。そしてその中心部が「上高地バスターミナル」。上高地へは一般車の乗り入れは禁止されているので、ここに来るには、バスかタクシーの二択になる。そしてそれら交通機関は、この上高地バスターミナルで発着する。

 

前回

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今回は一旦ここ上高地バスターミナルに戻って荷物をおいて、岳沢に再出発する。有料の荷物預かり所があるので、そこに預けると便利である。

そこから有名な河童橋を渡り、湿地帯域を眺めながら木道を歩いて岳沢登山口に進む。15分もかからない。ここまでは散歩道なのでいろんな観光客がいる。

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心配していた相方の体調も良さそうである。

ここにはこの前に来たばっかりなので、大体の距離感はわかる。はじめての登山道というのは、「もうすぐ」というカンが働かなく急にゴールになったりするので、力を抜いて歩くタイミングが難しい。結局ゴール直前まで必死で登って、目的地で急ブレーキで止まる、そんな事が多い。そうならないように、地図やGPSをこまめに確認しながら行く癖をつけなければならない。

また、複数登山で、私のような初心者が陥りやすいのが、ナビを相手任せにしてしまって、現在地も距離感も、はたまたルート選択も気にせず歩いてしまう。それがお互いとなると、もう遭難まっしぐらだ。ソロでは、流石にそうはなりにくいのだが、3人以上の登山は気をつけたほうがいいと思う。二人よりも、雑談が増え、思わぬ道迷いになりそうだ。まだそんな経験はないが、街ではよくやってしまう。

登山口からは傾斜のある樹林帯を進む。いきなり「登山」の雰囲気だ。くねくねと小川に沿って木道を進むのだが、「低地+苔」が私達に牙を剥く。一人が滑ったところは、二人目も滑る、おおいにマーフィーが効いている。

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勾配はあるものの、荷物がゼロに等しいので心拍数はさほど上がらない。時刻的にはまだ速度データが取れてないので微妙だが、おそらくはそんなに急がなくても大丈夫。

暫く行くと、例によって朝は効いていない「風穴」がある。やっぱり今回も効いていない。

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ここからは次第に見晴らしが良くなる。上高地が見える。

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岳沢を降りてきた登山客とすれ違うことが増えてきた。このルートはやや体育会系男子的な登山客が多い。メインルートの重太郎新道だけではなく、ほかにもさらなる険しいルートがあるので、そちらから降りてくる人もここを通る。お疲れ様、ごゆっくりお風呂に使ってほしい。

中盤からは傾斜がきつくなる。時間は大丈夫、こまめに休憩を入れても充分時間内に到着できそうだ。

ピストンルートなので、スタート地点からストップウォッチで測っておけば、測定しやすい。もし、時間がかかりすぎて折り返さないといけなくなったとしても、かかった時間のトータル2倍でスタート地点に帰る計算なので、単純に2をかければいい。逆に言うと、進んだ分の2倍の時間を考えて進めば良いということだろうか。

岳沢小屋でもカレーの時間を最低30分とすると、トータルの時間猶予から30分を引き、その残った時間を2で割ると片道の使える時間が出る。平地ならば何も気にせず計算で出せるが、傾斜のある登山道や、しんどさとは別の登りにくいルートでは実際の計測値を参照しないと大きく時間がずれてしまう。

というわけで全行程の1/4程度で、だいたい間に合うことがわかった。

相方にも楽しく登山してもらいたいので、ぎりぎり疲れないペース、ぎりぎりゆっくり歩く。

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だがそれも、次第にゆっくりになっていく。傾斜がますますきつくなってきたのだ。だが半分は超えているので、気持ち的には切れていないようだ。

そんなとき、向こうからひょいひょいと降りてくる人がいた。たしかに人だが、彼女は、そう、女性だ、その女性は西洋の顔をして、綺麗に髪を結い、白いあたたかそうなショールをまとって降りてきている。近づいてみると、恐ろしく綺麗だ。北欧風のことばで挨拶をされ、すれ違った。相方とはこのとき10メートルほど距離があったので、立ち止まって振り返り、二人がすれ違う様子を見た。

相方も彼女が通り過ぎた後を追うように振り返っていた。やはり、相方もこの登山道にいるはずのない雰囲気を北欧白ショール女性に感じたのだろう。

そのあと、相方と目を合わせ「まじか?」「ありえん」といった言葉にならないコンタクトを交わした。

おかげでそこからの登山道は彼女のプロファイリングに没頭し、きつい斜面を乗り越えるに良い結果となった。

その後、一人のおばあさんが先行しているのが見えてきた。だが急激に距離が詰まっていく。私達のペースはそんなに早くない、そう、おばあさんがゆっくりすぎるのだ。そしておばあさんが止まってしまったので、声をかけてみた。やはりしんどそうだ。大丈夫だろうか。ここから岳沢小屋までは、後少し。とはいえこのペースだと1時間はかかるかもしれない。小屋から先に行くのは難しい。そもそも、この登山道でこの疲労度だと、重太郎新道なんて不可能だ。

人の心配よりも相方の心配だ。大丈夫そうだ。カレーってすごい。

やがて川を渡る場所に出た。もう少しだ。ここを抜ければもう小屋だ。先程からチラチラと建屋が見えている。時間も充分にある。もう、気にすること無しだ。

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最後の坂を終え、建物の敷地に入る。

着いたのだ。カレーに。

その足で、小屋に向かう。

入り口にメニューが書かれていた。

ビーフカレー辛口中辛、チキンカレー、キーマカレー、ベジタブルカレー」

なんという豊富なメニュー展開だろう。ほかにもナポリタン、カニのトマトクリームパスタなんかがある。

想像以上、想像の乗算である。

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私はこういう選択肢の場合、きまって「キーマカレー」だ。キマだけに。

相方はいろいろ考えた挙げ句、チキンカレーにしたようだ。

見晴らしのよいテーブルにて出来上がるのを待つ。

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上高地が見下ろせる。思えばよくここまで登ってきてくれた。ありがとう。

ありがとうカレー。

と、ぼけーっとしていると、寒くなってきた。ちょうどいい、ここのTシャツを買って着替えよう。と小屋に行く。

微妙なグリーンのTシャツを買う。ちょうどカレーもできたようだ、グッドタイミング。

山岳に似つかわしくない、カレー皿とガラスのコップ、それがお盆に乗っている。すごい。と同時に運べるか不安になった。すでにTシャツを持っている。

カレーを2セット渡された。石畳と階段が待っている。大丈夫だろうか。一応聞いてみた。

「今までひっくり返した人はいますか?」

「いませんよ♪」

「・・・・・・」

第一号になる自信たっぷりでカレーを運んだが、第一号になること無く、テーブルに着いた。よかった。

目の前にあるカレーは、上高地より美しく、崇高であった。

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スプーンですくい上げ、口に入れる。

ガラムマサラの複雑な辛味と甘み、そしてミンチ肉を噛むごとにでてくる旨味が口の中を泳ぐ。白米は弾力がある、そして、カレーの濃さを絶妙に和らげる。ガラスコップの水は透き通っており、喉に流し込むと、一気に浸透し、胃の形がわかる。

今度はチーズを振りかける。

芳醇な匂いが鼻をくすぐる。塩味がまして疲れた体を蘇らせる。

今までこれほどうまいカレーを食べたことはない。

この感想は、カレーを食べるごとに思うことだが、気にしない。

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もう一度言おう。岳沢小屋のカレーは美味い。

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まだ、つづく。

 

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