山と僕とカメラ

登山初心者のバタバタ日記

立山縦走 その7 「偶然と必然の境目」編

「おおおー!?!おお??、、、!どどどど、どしてーー?!、なんでーー??!」

「いやー!!ジャンイチさんーーー!!」

「ひゃーーー!!」

「びっくりーー!!!わらけるーー!」

こんな事があるだろうか。あのゴールデンウィーク、涸沢で出会い、愉快な登山にしてくれた担々麺コンビが、また、目の前に現れた。こんな事なあるだろうか。

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前回

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なにも示し合わしてない、連絡も取り合ってない2組が、数ある山の中で、この立山の剱御前小舎という小さな広場にこの時間、いることが重なったのだ。

「いやー、久しぶりっすねー!」

「二度と会えないと思ってましたよ、正直」

確かにそうだ。約束してないと人はなかなか会えない。

お互い固い握手で、再会を祝った。

「しょっちゅうアルプス来てるんですね?」

と聞くと

「いやいや、僕らはゴールデンウィーク以来ですよ」と答えた。

そうなのだ、私たちはこれまた偶然にもあの日以来、こちらにやって来るタイミングも一緒だった。どちらかが多めに来ていたら、こういった可能性はぐんと上がるのだが。

「いやー、Kさん少し痩せましたね?」

「いや!ほんま?まじで?、やっぱり?実はマラソンしてて、今度何故か大阪マラソンに出るんですわ」

と、彼はニコニコ。東京なのに、大阪マラソンどこまでタフなんだ。

「わー、うらやます!私は落ちたよ!とりあえず応援に行きますわ」

「いやー、それにしても嬉しいなー」

ほんとに嬉しい、連絡を取り合っていたら、逆にこんなにスムーズに会えなかったかもしれない。「今度の日曜日、12時ちょうどに立山の山の上で集合しましょう」、いや無理だし。

「で、今回はどういった登山ですか?僕らは、さっき室堂から雷鳥坂でここまで来て、今から剱沢に降りて、テントで一泊して、剱岳には登らず、明日、立山縦走して帰るんですが」

と、聞いた。

Kさんは

「まじっすか?!僕らも剱沢にテントを張ってますよ!!!、今お散歩がてらにここまで上がってきたんです。そしたら、ジャンイチさん達がいて、びっくりしたんですわ。僕らは明日、ここを越えて、雷鳥沢に下りて帰ります。」

「えー!ほんまっすか!!テント場同じなんすね!どこまでもストーカーですね(笑)いやー、嬉しいわー。今宵も同じですねー。」

「テント場でだったら、もしかしたら発見できなかったかもしれないっすね」

たしかにそうだ、テント場ではお互いが見つけられず、すれ違ったかもしれない。ルートも今回は逆走で、ここだけで交差している。

「じゃあまた後で!ラーメンのびちゃいましたね」

「良いんですいいんです、うん、じゃあまた後で!!!」

とりあえず、テント場での再会を約束した。

なんと、清々しい人たちだろう。前回もそうだが、常にニコニコ笑顔で接してくれる。

 

「いやー、すごかったね、、、、びっくり」

「ほんとー、あるー?あるー?こんな事」

「ナイナイ、ないやろー、会えても来年のGWの涸沢だと思ってた」

「だよねー、嬉しーわわわわー」

と、2人で程よく伸びたラーメンをすすりながら感想をのべあった。

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今周りは多くの人がいる。そういう意味では、この人達全員と出会っているが、会話もしてないので、再会してもわからない。もし会話していても、忘れているかもしれない。

そもそも、普段の知人と、ここで偶然出会う確率の方が高いかもしれない。

人はもしかしたら、普段から何度もすれ違って会っているのかましれない。はじめましてと、挨拶している人に、すでに毎日電車であっているのかもしれないと、君の名は何という的な映画のテーマのような事を思い起こさせられた。

目の前に鎮座している剱岳、花より団子、山よりKさんである。

そして、なにより、安心感を得た。やはり聞ける人が近くにいるのは心強い。早速下のテント場の情報も得た。ほんとに下るだけで着くし、そんなに寒くないとの事。

心と時間に余裕が出て来たので、左にポコって立っている丘をのぼってみたりしてみた。ガスが入り、眺望は微妙だったが、そういえば今回初めてのピークであった。

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小屋前に戻り、剱岳の方に向かう。

ここからは下の道だ。今回はもう、しんどい登りはもうない。まあ、このくだりをある登るのだが、先程ほどではないし、夜明け前なので暑いこともないだろう。快適登山の始まりである。

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目的地のテント場も、もう見えている。そんなに遠くなさそうだ。その向こうに剱岳だ。次回は必ず登ろう。

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意気揚々と下る。気をつけないと、この辺でグキッと足首をひねるのが常だ。

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30分ぐらいだろうか、雪道と岩場を繰り返し、テント場に着いた。

先程より剱岳が大きくみえる。すごい。絶景だ。これは、登りたくなる山だ。

数多くのテントがあり、ほとんどの人が剱岳から帰って来た人たちのようだ。ここから剱岳に登らずに引き返すオシャレなプランを立てているのは、僕たち二人と、KさんそしてパートナーのMさんぐらいであろう。

迷うことなく、彼らを見つけることができた。

僕たちより早く、帰り着いていたのだ。流石素早い。

「いやー、、久しぶりっすねー」

「ほんまほんま」

「じゃあ程よい距離感のあの辺にテント張りますので(笑)」

「ごゆっくりとー」

 

同グループでの登山ではない場合、べったりとなりにいるのも何か気がひける。各自目的地以外に目的があり、それはのんびりするだとか、何か作って食べるとか、だったりする。その限られた時間を過ごすのにはやはり、気を遣った方がいい気がする。オトナな距離感だ。まあ、みている限り、Kさんはテント前で寝てばっかりだが。

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さてさて、私たちもテントを張り、一休みだ。

 

続く

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