山と僕とカメラ

登山初心者のバタバタ日記

伊吹山 冬の装い 後編

昼食をのんびりとったので、結構いい時間になった。

外に出ると、風はそうでもないタイミング。山頂に向けて出発。と思ったが、風は吹いたり止まったりで、吹雪いた時は結構寒い。

ここからは斜面が急になってくるので、夏道はつづら折りの道だが、まっすぐ登ることも可能だ。

先行している組が通った道をトレースし登っていく。新雪がどんどん降り注いでいるので、トレースにふわっとした雪がつもり消えやすい。

そういえば、ここに来る途中、コンタクトレンズが途中でとれてしまい、予備のをつけようよしたところ、風で吹っ飛んだ。さらなる予備も吹っ飛んでしまい、しばらく裸眼で登っていた。先程の避難小屋に入ったとき、エマージェンシーキットの中にもう一組コンタクトレンズを入れているのを思い出し、事なきを得た。コンタクトレンズは、風に弱い。勉強になった。

 

しばらく登っていくと、どうやら相方がペースにおいつかなくなってきた。確かに急で、雪深いので歩きにくい。視界も悪いのでゆっくりと登っていく。ところどころ岩場がまだあるのでワカンを付けるという事もできない。がんばって歩いてもらおう。

随時休憩をしつつ、ゆっくり登っていく。

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本ルートではないので、何合目とかの看板はない。高度的にはもう少しのはずだ。

と思っていたら、うっすら山頂の稜線が見えてきた。それにしても結構な吹雪だ。

とりあえず、稜線まで上り詰める。相方も頑張っている。

 

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稜線に着いた。

ここから水平に東に進むとヤマトタケルノミコト像のある山頂部分に着く。

 

時計を見る。

ここから山頂部まで行き、帰ってくるまで、まだけっこう時間がかかる。

視界はゼロ。吹雪はますます強くなるだろう。

ここでタイムリミットとした。

まだ下山が残っている。視界不良の中でも、伊吹山は大丈夫だろうが、この「だろう」が良くない。

今回は、ここが私達の頂上とし、引き返すことにした。

当然先行者は皆、山頂まで行っているのだが、だからといって進む理由にはならない。

下山は時間もかからないだろうが、急激な寒波が来ている今日、早めの下山が美味しいビールへの王道であろう。

私達は握手を交わし、下山した。

 

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相方のゴーグルが曇って使い物にならなくなった。私のゴーグルは電熱ヒーターが付いているので決して曇らない。ABOMというメーカーのゴーグルだ。これを相方にわたし、更に降りていく。

 

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避難小屋まで降りてきた。まだ登って来る人達もいる。どうかご無事でと祈るばかりだが、きっと熟練者なのだろう、彼らにとってこれぐらいの吹雪など、そよ風だ。

往く人来る人、そして私達、結構な確率でテムレスの手袋をしている。さすが安くて良い品。ただし、アイゼンやピッケル等で穴が空きやすそうなので、絶対に予備のグローブは必要だ。あくまで魚市場の人たちのための道具だ。

このブルーバージョンの他に、なんと、登山者にもマッチするブラックバージョンが出た。ほとんど市場にないのだが、相方が、在庫が僅かにある店を発見して、わたしのもゲットしてくれた。感謝感激。

 

ここまで降りると、風も落ち着いてくるのがいつもなのだが、今回はそうはならないようだ。依然として大玉の雪が降り続いている。明らかに上りの時よりも積雪が増している。往復で2時間半ぐらいなのにこんなに積もるとは、おそるべし伊吹山

私達は、降り注ぐ雪の中、黙々と降りていった。

無事、4合目付近まで降りてきた。ここまで降りると後は樹林帯に入っていくことが増すので、風が吹いても雪が降ってもあまり関係ない。

行きで苦労した道も雪が積もってなんとなく歩きやすい。

相変わらずチェーンスパイクはダマになるが、蹴り飛ばす。

一合目の上に大きな広場の斜面がある。

相方が持ってきたヒップソリ、どうしても試したいらしく、すべってみたが、全く進まない。

しっかり圧雪された斜面でないと滑らないのであろう。次回に持ち越し。

 

ここから、杉林を降りていく道以外にも実は下山道がある。アスファルトの道があるのだ。車道なので、勾配は緩やかなぶん、距離は長い。今回はこちらを通って下山することにした。足の負担にも泥汚れにも効果的だ。

雪が相変わらずひどい。上はどうなっているのだろうか。さんざん追い越されたのでそんなに上に残ってないはずだが、それでもいるだろう、頑張れツワモノ。

 

初めて通るこのアスファルト道、意外と長かった。次使うか躊躇するほど。

途中に廃止されたロープウェイ乗り場があった。流行っていた頃があったんだろうな。全国どこもロープウェイやケーブルカーの跡地がある。海外旅行がまだ憧れだった時代なのか、こういった地方の国内観光の衰退、少し悲しい。最近は海外からの旅行客が、東京を避け、地方の観光地にくるのだが、ここも、もう少し踏ん張っていてくれてたら、伊吹山ロープウェイに海外観光客が押し寄せていたかもしれない。

 

さて、やっとこさ登山口に帰ってきた。

雪のために、すでに暗い。時間は夕方なのだが、暗い。

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片付けをして、少し待ってちょうどいい時間にバスが来た。

バスは吹雪の中、私達を駅へと運んでくれた。

 

駅に着く。すっかり暗くなっていた。

 

まるで北国の冬のような光景におののきながら、私達は大阪へと帰っていった。

 

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おしまい。