2019年、梅雨の山行は西穂高岳に。
西穂高岳
長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる標高2,909 mの飛騨山脈(北アルプス)南部の山である。山域は中部山岳国立公園に指定され、花の百名山に選定されている。上高地や東西の方角から眺めると鋸歯状に岩稜が連なる山容が特徴である。無雪期の登山シーズン中に、新穂高ロープウェイの終点の西穂高口や上高地からの登山者で賑わう。西穂独標までは、穂高岳の入門コースとなっているが[5]、西穂独標から山頂までは熟達者向きのコース、山頂から奥穂高岳までの区間の岩稜は北アルプスの主稜線上では屈指の難コースとなっている。
(Wikipediaより引用)
新穂高ロープウェイを使って途中まで登る定番コース。
新穂高までのアクセス、関西から公共交通機関で行くとかなり難航する。午前中に新穂高に着く手段が極めて少ない。
というわけで、今回は名古屋経由で名鉄バスで新穂高へ行くことと相成った。]
出発
出発は上本町から近鉄アーバンライナーに乗って名古屋に。時刻は前日の夜。なんとなく新鮮な気分だ。新幹線で行くよりは少々だがお安い。ラーメン代が浮いた。時間は2倍かかるが。出発まで上本町のハイハイタウンで美味しい中華屋さんで餃子と皿うどん。
今回はテント泊ではなく、西穂山荘泊なので荷物が軽い。もう雪用の装備もいらないので、六甲山の装備と殆ど変わらない。
ザックは オスプレイのミュータント28L
ヘルメットを外付けできるメッシュカバーが着いているので便利だ。天気はとても悪いので雨天前提で準備をしておく。雨具上下と、ザックカバーは必須。
名古屋に着いたらコンビニで、次の日の朝ごはんを買っておく。あいにくもう深夜なのでコンビニしか空いていない。西穂高岳までどのくらいのペースで行けるか経験がないので、少々多めに食料を買う。そのとき買ったパンを、こうやってブログを書いている本日、未だに食べている。もう4日か5日もたつのに。適量とは難しい。
名鉄バスが出発するまでにトイレを済ませておく。バスセンターにあるトイレに行こうとすると途中で忘れ物を発見した。
大変だ、勇者様が伝説の剣をお忘れになっている。これでは、世界が悪魔にのっとられてしまうかもしれない。勇者様、どうかご無事で。
とファンタジーな一件を挟んだ後、私達は名鉄バスに乗り、いざ新穂高に。時刻は23時10分。
バスは4時間ほどかけてゆっくり新穂高に向かう。それでも到着予定が4時半。徒歩でスタートする登山者にはもってこいバッチリのバスだ。だが、ロープウェイの私達には持て余す時間がとても長いだろう。なんてったって8時半営業開始だ。
そんな心配をよそにバスは暗闇の中を進んで行く。途中何度か休憩をとって、バスは新穂高に着いた。あまり寝れなかった。
新穂高ロープウェイ乗り場で時間つぶし
降りた登山者は数組いたが、殆どがいつのまにか出発していった。あとからポツポツとバスがやってきては登山者をおろし、彼らもまた散って行く。この時間で新穂高ロープウェイを待っているのは私達とあと一組が薄暗い新穂高のバス停に佇んでいた。はたしてこの交通手段は正しかったのか、そんな不安を眠気が優しく包んでいく。
まだドアは空いていないので外の足湯のエリアで待つことに。名古屋で買ったおにぎりを食べる。地熱で地面が温かい。おにぎりをしばらく置いて温める。効果抜群。こういった些細な発見と喜びがこれまた不安を取り除く。おいしい。
ペットボトルも温める。
そういえば天気について言及がまだだった。ズバリ「雨」そして「霧中」。最近の予報は当たる。当たるにしても少しは期待値を含めていただいてもよろしゅうございますわよ。
足湯に浸かり、体を暖めると余計に眠くなる効果が時間をうまく費やしてくれそうだ。
かけ流しの熱湯に先程のペットボトルをかざし、放置。しかる後に飲んでみるとやけどしそうなくらい熱かった。せっかく貯めた眠気もリセットされた。
目を覚ますごとにあたりは明るくなっていく。雨も目がなれたのかもしれないが、和らいでいる気がする。霧は断然濃くなっているが。
ロープウェイ始動
時は来た。八時過ぎにようやくドアがあき、中へと入れた。
すでに一定数の乗客が集まっている。みな、二階の乗り場へと進んで行く。私達も。
滞りなくロープウェイは私達を乗せて上へ上がっていく。一旦第二ロープウェイ乗り場で乗り換える。ここで乗客はぐっと増える。自家用車組はここまで上がってきてここからロープウェイに乗る事ができる。
第二ロープウェイでさらに食料を買い漁る私。
焼き立てのパンが売っているのだ。マストバイ。
第二の籠に乗り換えた後、ロープウェイは霧の中、正確に言うと低い雲の中を登っていき、到着。
ここで、服装を整えて出発。
登山開始
9時半
少し小雨のような細かい雨粒が降っているが気になるほどではない。
清々しいとは言えないが、まだ暑くないので思ったより気持ちよく登っていける。
約一時間の予定だが、もう少しかかるかもしれない。
播隆上人に挨拶をして先に進む。
緩やかな傾斜の上り下り、やや滑りやすい石を乗り越えながら上へと向かっていく。
下山する人たちが止まっていた。どうやらそのうちの一人が転んでしまったようだ。でも大したことはなさそう。あと少しというところで事故は起きやすい。
気をつけているうちに屋根が見えた。
そう、あれは西穂山荘。着いたのだ。ちょうど一時間。
10時半
あっけない序盤の登山。無事到着。
西穂山荘
西穂山荘、すでに登山者が出発の準備か到着後の休憩かをしている。
かわいらしい看板があった。
そして、とりあえず、ご飯だ。
そう、ここは西穂山荘、とくれば西穂ラーメンだ。
中に入り、早速注文する。
ワクワクドキドキのひととき。
うまい。相変わらずの美味しさ。
ここ飛騨地方特有の高山ラーメン。あの君の名はでも有名だ。
最後の一滴まで飲み干して、では、下山。という気持ちにさえなってしまう。
というわけにもいかない。
雨はまた降り始めているが、明日の下見のため、今から西穂独標まで向かうことにしてるのだ。
下見登山
必要なものだけザックに入れていざ出発。
明日は闇の中をしばし進まないといけないので、下見で登っておいたほうが良い気がした。一本道とはいえ、なにがどうなっているのかは知っておきたい。ワクワクドキドキは必要だが、ハラハラヒヤリはいらないのだ。
雨は次第に強くなっている。でだしの大きな丸い岩群を乗り越え、ハイマツの一本道を抜けて暫く行くと丸山についた。雨は更に強くなっている。これ以上行って土砂降りに会い、服が濡れすぎるのもアレなので、引き返すことにした。
下見登山終了。
チェックイン
西穂山荘に帰ってきた。まだチェックインの時間ではないのだが、外は雨だからだろうか、なかの食堂に入れてくれた。
そこでビール。うまい。そして眠い。
周りにも宿泊予定の人たちが休憩している。今回はテレビの収録のスタッフも来ているようだ。さすが日本を代表する飛騨山脈。
1時になったので、チェックイン。ボーッとしている間に相方が済ましてくれた。
部屋に入ってしばし昼寝。そんなに何もしていないのだが、昨日あんまり寝ていないせいか、とっても眠い。
目がさめたら晩御飯のはずだ。
つづく。