山と僕とカメラ

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登山初心者のバタバタ日記

山歩きとボルダリングの意外な親和性について

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徒然登山の記

始まりはいつも偶然

ある日のこと、登山ショップ巡りで梅田にいった。大阪梅田には沢山の登山ショップがある。好日山荘モンベル、アルビのモール街、そしてロッジと石井スポーツ、これらを回ってお買い得なものを見つけるのだ。ネットでは表示されてないセール品も見つける事ができるし、amazonなら1日待つのだが、お店なら今その場で手に入るメリットがある。送料もかからない。そして店員さんの親切かつ的確な説明を聞くことができる。巡り巡って、ロッジに寄った時の事、「蓬莱峡でロープクライミング講習」という張り紙があった。「蓬莱峡」ここは一年前にある山岳会の講習で初めて訪れた思い出の場所だ。またここに行けるのはとても嬉しい。張り紙によると、熟練達者なある登山家が教えてくださるらしい。蓬莱峡は一人でも来れる場所だが、一人で来ても何もできない。確実な諸先輩の方々がいてこそ、少しづつ技術を覚えれるというのがクライミングの練習だ。というわけで、私たちはこの講習を予約した。

 

 

 

その1 蓬莱峡

数週間後、私たちは当日を迎え宝塚駅に降り立った。少し早いので、駅ビル内でこの日の昼食を買い、喫茶店でモーニングを食べた。喫茶店には数名の登山者っぽい人達がいる。ここ宝塚は歌劇だけでなく、蓬莱峡や六甲山に行く登山の起点でもある。

本日の集合場所は蓬莱峡最寄りのバス停を降りた場所だ。宝塚バスターミナル、出発のバス停はすでに登山者で大行列だ。ほとんどの人が蓬莱峡に行くという事だろうか?こんなにも講習を受ける人がいるのだろうか。申し込みの受け付け時に聞いた話では多くて10人前後という事だったのだが、収容数の予定が変わったか、ほかの団体が来ているのだろう。乗るべきバスが来た。皆乗れた。相変わらず人間というのは詰め込んだらよく入る。スライムみたいだ。70パーセントが水っていうのが良く分かる。

バスは山道をウネウネと登り、最寄りのバス停に着いた。少し歩いて広場に着くと大勢の人が集まっていたので、コレコレはコレですか?と聞くと違ったので、他の団体の方に行くと、そうだった。

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この日は、講師の方と、ロッジの方から基本的なロープワークやビレイの仕方、登り方や懸垂下降の仕方をみっちり教えてもらった。みな、何回か来てるようで気さくで和気藹々としていた。あっという間に講習時間は過ぎて、1日は終わった。相方も楽しいと言ったので良かった。先生がたのそれぞれの体験や目的によって安全性の作り方が違うのを知れたのが一番勉強になった。安全性を担保した上での臨機応変が大切なのだろう。

後日、時間があったので、ロッジに向かった。目的は、あの講習の日に、店員さんが履いていた良さげな靴を試したかったから。行ってみると、まさにその人が店頭に立っていたので、前回のいろいろな話をして、例の靴を試し履きした。まさかの大セールをしていたのでその場で購入した。そして、その人から「今度岩場に行くのでもし良かったら」と誘われた。平日だがその日はスケジュールがなく、ちょうど相方もスケジュールが空いたので2人で行く事になった。

 

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その2 京都金毘羅山

当日は、京都の国際会館前で待ち合わせ。天気も良い。少し暑いくらいだ。

少し待つと、店員さん(以後O先生と呼ぶ)が迎えに来てくれた。

前回の講習の雰囲気かなと思ったら先生の他には1人いるだけで全部で4名だった。完全にプライベートだ。

私たちはバスに乗り、大原へ向かった。

バスを降りるまでには自己紹介はなんとなくすみ、ワクワクで山に入った。前回はいつ来たんですか?と聞くと、「先週か先々週」とお答えになった。にゃるほど。

杉林を登るとそこは大きな岩場があった。ホワイトチムニーと言うらしい。

O先生は私達の準備の間に、ささっと上に登り、ロープの準備を終えた。何という早業だろう。もう1人の人も慣れた手つきで補助をしている。

私たちは道具等はいっちょまえに揃えているのだが、勘違いしないでほしい全くの素人であることをアピールしまくった。というわけで、何から何まで「それなんですか?」の攻撃をしていく。申し訳ないが、わからないことをわからないでスルーしたらいつか死ぬ。

そんな私達を嫌がらずO先生は答えてくれた。前回の講習とのシステムの違いの理由も説明してくれた。

ここは蓬莱峡とは違い、登りやすい穴ポコなどない。外で行うボルダリングのようだ。

まずO先生が登ってみせ、もう1人の人が登る。2人ともとても上手だ。私たちにふさわしいルートを設定してくれて、なんとか登る事が出来た。後で動画で見たら、その違いに泣きそうになった。ビレイも慣れてきた。慣れた頃、そう、そろそろ事故をするはずなので、キチンと毎回確認しながら行った。声出し確認はとても大事だ。そしてクライミングは足の運び方や、重心の位置がとても大切な事、そもそも登る事においてほとんど全ての要因が「足と重心」にある事がよくわかった。前回は主に道具の使い方を覚えたが、今回は登り降りする技術、そしてそれらが私に全く備わってない事がわかった。お昼をつまみながら何度も登って降りる。

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そして、いつのまにか時間は過ぎていった。

とても充実した1日だった。「また機会があれば」という、お言葉もいただいたので、是非是非と答えた。

 

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その3 六甲山A懸

そしてまた後日、この一連を忘れないために、初級の初級の六甲山に出かけた。

全く滑らないアプローチシューズは地獄谷では敵無しだ。

そしてA懸に着いた。ここで、今までご教示いただいた事を復習した。巻道でトップロープを張る。終了点をじゅうぶん確認して、懸垂下降で降りる。そして、2人でトップロープのクライミングの練習を重ねた。登る事自体は簡単な壁なので、主に道具の使い方を叩き込んだ。

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このころわかってきたのが、「登る」「下りる」という時の体重のかけ方に、クライミングボルダリングのみならず、普段の山歩きにも共通する常識あるかもしれないという事だ。

 

その4 六甲山縦走

「登る」という行為は上と横に進む。階段のように。

ライミングでは壁にピタッと張り付いてなるべく重心を背中より外に出さないほうが疲れにくいし、落ちにくい。普段の岩場登りでも斜め上に登らずに真上に登り、そして横に移動する方が安全で疲れない筈だという事を仮定して、六甲山の縦走の続きをしてみた。

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案の定、気持ちのせいもあるかも知れないが、楽な気がした。自然でできた階段ではなるべくステップの奥まで足を入れて、すっとステップの先に上に上がり、上がったらまた奥に移動してを繰り返す。時間はかかるが、おへそから重心がずれないので、全く疲れない。もちろん岩場でもそう、あまり前傾姿勢にならずに垂直に立ち、登る。そして楽に六甲山の縦走登山できた。

 

その5 ゲートロックとおじさん

そのまた後日、今度は六甲山のゲートロックとホワイトフェースに向かった。ここは割と初心者向けの安全な岩場らしい。過去一度地獄谷から迷い込んだ事がある場所だ。

地獄谷に入りすぐに左のがれ場を越えるとゲートロックはあった。直角内側に2つの壁があり、右側は崩壊していたので左側だけが使えるようだ。まずは登りやすい道でトップロープの終了点を作る。終了点に上がると忘れ物だろうか残置されたカラビナがあったので、それは別のところに引っ掛けて作業を終えた。懸垂下降で降りる。前回よりも何となく早く作業は終わった気がする。でもこの構築にももっともっと深い技術があるはずだ。

下に降りて、また登り返す。今度はトップロープ なので、自分で設定したルートで登るよう努力する。相方と何度も繰り返した。

途中、残置カラビナの回収に来た人がいた。よかったよかった。

上にいるとき、1人のおじさんが下で相方と何やらしゃべっている。これは度々ある光景なので、それが終わるまで待つ。しばらくするとそのおじさんは上にささっと登ってきた。

尾根つたいのホワイトフェースへの行き方を教えていただいた。が、荷物も多いので下から行きますと答えた。

ホワイトフェースに行く。片付けを済ませてロープを降ろす時に、ああ、こうやってカラビナ は残置されるのだなと、気がついた。

一旦地獄谷に戻り、隣のホワイトフェースに向かった。取付きまでガレ場が長く続いた。結構しんどい。

ホワイトフェースに着いたら、さっきのおじさんが一人で壁に向かっていた。お互いに認識した時、「下から来たのですね?」と笑いながら聞かれた。あ、そうか、と気がついた。上から行けば、残置カラビナもなく、ロープを持って巻道を上がる事もなく楽に準備できたのだ。しまった。何事も人の知恵は拝借するべきだ。

お昼の準備をしながら、その人とお話をした。近くに住んでいて、この辺の岩場はまさに裏庭である事、先のゲートロックの崩壊は、数年前にある日突然崩れていた事など、そしてお得なインドアクライミング講習の事など。

ありがたい知識をたくさんいただいたところで、またはたと気がついた。彼は以前荒地山でスパイダーマンのように大股を開いて岩に取付きながら相方に岩登りのワンポイントアドバイスをしてくださったお方だった。あの時の事を言うと、覚えていて「ああ!そうだそうだ」と答えた。印象ではあの頃に比べて相方は成長したようだった。ヨカタ。

 

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山ではこういった奇跡的な出会いが多い。今回出発する時、高座の滝でも10年ぶりに知り合いに会った。山は街より広いはずなのに。

というわけでおじさんは去っていき、ホワイトフェースで練習しようとしたら急な雨に見舞われた。雨ごときで敗退する軟弱者なのでとっととロープを撤収し、片付けた。というところで、残置したカラビナのことを思い出し、また登り返してゲートロックの終了点に着いた。

とてもスマートではないなと反省しながらその日を終えた。

 

その6 マッシュルーミング

後日、教えていただいたインドアクライミングの受付をしに吹田に行った。

その帰りに、帰り道にある天六のクライミングジムに行った。ここは初めて行く場所だが、グラビティよりもコンパクトでなんとなくホンワカしていた。もちろん初級の課題、それを1つづつクリアし、やっと色が変わる課題になる頃にはヘトヘトだった。それでも握力いらない課題を教えてもらってなんとかクリアした。ここは自転車でこれるので、今後もよろしくお願いします。

 

ボルダリングジムマッシュルーミング

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まとめ

というわけで、数日にわたり色んな登山にまつわる出来事があったわけだが、全て1つにつながっているのが面白かった。山登りを安全に登るための足運び、重心、そして落ちてはいけない安全確認とロープワーク、クライミング技術やムーブに特化した練習ができるボルダリング。全てが繋がって身体にスーッと入っていった。とても心地よい。

 

 結論、偶然はいつも必然。