伊吹山が見えた
小高い丘付近がかつてスキージャンプ場だったらしい。にわかには信じがたいが、プレートに表記されているので間違いないのだろう。
そこを巻くように進んでいく。長い直線が、いがいとつらい。斜度ではなく、石だ、石。ここもなるべく端っこを進んでいく。
伊吹山は南側斜面が登山道だから、雪解けが多い。これが仮に西側や北側が登山道ならば、なかなかのワイルドな山になってただろう。
続きを読む曇っていて、風はやや強い。ちらりほらりと、登山者は数えるほどしか居ない。なんだかサクッと到着した感があるのは、隣に御在所岳がそびえているからだろうか。
お昼ご飯、相変わらずカップラーメンだが、そのごちそうを準備していると、一人の壮年登山者が登ってきた。いろいろ話を聞いた。彼いわく、この鎌ヶ岳や、御在所岳には、ウキウキわくわくな谷がいっぱいあるので冬は嬉しいとのこと。西穂を諦めてここに来たことを伝えると、先日行って来たけど、独標までなら大丈夫だよ。とのお言葉を頂いた。いやいや、風体からしてなにかしら私達と年季とレベルが違うように見える。そんな彼は、右俣だか左俣だかの谷を降りると行って消えていった。
なかなかすごい人だったねえ、と私達二人は熱々のラーメンをすすった。
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鎌ヶ岳、長石尾根ルート。はじめてのコースなので、気をつけながら入る。出だし迷うと致命的だ。最初は川を越える。相方がジャンプした時、少々足をひねる。大丈夫そうだ。そして、早速出だしから迷う。左に行くところを右に巻いてしまった。
どこもそうだが、尾根の登山道に入るまではどこからでも登れそうな雰囲気なので、15分ほどロスしてしまった。引き返したときに見つけた赤テープ、かなり最初から間違ってたようだ。正しい登山道に入った時の「そうだよね、こうだよね」という整備された道の安心感。いきなり藪こぎで、このまま山頂まで行くのかと、少々びびったところであった。
無事正しい登山道を見つけ、進んでいく。
続きを読む四日市に向かうバスは大阪の梅田の端、スカイビルから出発する。ピンク色のWILLERという会社が運行している。初めて使う。
夜の10時過ぎの出発、そして着くのが4時半、なかなかスローペースの運行だ。距離が長いからではなく、大阪の終電と名古屋の始発に合わせたのだろう。そう、バスは四日市によって名古屋に着く。殆どの客は名古屋に行くのだろう。
スカイビルに行くための地下道は、なんだか短くなっている。昔は無限に続くと思っていたのだが、大人になるとそうでもない感覚、ではなくて大阪駅北ヤードの開発で、トンネル部分が半分以下になってしまっただけのことである。おとなになって大阪を離れ、たまたま帰ってきた人が、ここを通り、その人は素直に「ああ、昔は雪も積もったし、このトンネルもすごい長く感じたんだけどな、そうでもなかったな、ははははは。」というのかもしれない。
さて、スカイビルに着いた。バスはすでに待機している。バス停の近くにコンビニがある。バスの食料を買っていざ乗り込む。
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相変わらず寒さの無い1月末、私は今度の2月の連休は長野県などの遠くの山に行く予定を立てていた。
どこへ行こうか。八ヶ岳を目指すのも良いし、唐松岳方面も魅力的だ。今ならまだバスの席も空いている。
八ヶ岳は前回同様、茅野までの高速バスを使う。唐松岳方面はスキー用のバスが出ている。
https://snowmagic.alpico.co.jp
別プランで西穂高独標という案もある。しかし西穂高は、交通のアクセスが微妙に悪い。いい夜行バスがないのだ。
高山までの直行バスを使うと、ロープウェイの上に着くのは、夕方近くになってしまう。何年か前まで新穂高直行のバスがあったらしいのだが、もうない。
色々調べていくうちに、なんとか岐阜からのアクセスならば昼ぐらいに着ける事が分かった。まず夜行バスで岐阜まで行き、そこから高山までのバスに乗る。そして早めの時間に新穂高に着ける。なんだかサスペンスドラマのアリバイみたいなプランだが、とにかく無事、西穂山荘泊まりというプランも立てれた。
それから数日経った。
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