山と僕とカメラ

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登山初心者のバタバタ日記

剱岳の夏登山 その6 池ノ平で満喫編(池ノ平小屋〜池ノ平山トレッキング)

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池ノ平小屋

池ノ平小屋、剱沢から欅平に抜ける時は、その最短ルート上にはない、仙人峠からの分岐点から池ノ平の方に行くと、剱岳にドンドン近づいていける。そのため北方稜線の前線小屋になっている。

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前回

 

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池ノ平小屋のテント場は小屋のすぐ隣にある。HPでは20張りほどと書いてある。トイレは離れシステムで、洋式と和式がある。水場は小屋の棟の間にあるが、水はふんだんにあるというわけではなさそうだ。幕営料は一人800円。説明などはあまりない。管理人さんが「ノートに書いてある説明文を読むように」と指示されるソリッドなシステムだ。そして、ここは剱岳の北方稜線のベースとなるので、そちらに行く方は宿の人にそのことを知らせておく必要があるとのこと、そう何かあった時のために。ビールや発泡酒などは湧き水に冷やされてある。フルーツ缶詰もあった。

 

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ナンを作るのは大変だった、次回はもうないだろう。

夕食は何だっただろうか、あ、ナンだったかもしれない。この度、乾燥ミンチ肉を美味しく食べるためにカレーをしよう!ということになり、米は飽きているだろうから、ナンを作って焼こうということになった。ナンミックスなるものがこの世には売ってあって、それをコネコネし、焼くシステムだ。今回は2回このナン製作をしたが、一回目はドロドロの生地の小分け作業に難航した。2回目は工夫し、そもそも小分けなどしなくても良いことに気がついて、スプーンですくってフライパンにポン!後は広げて両面焼くという浅知恵のもと、いい感じでドンドン焼けた。だが、隣でK氏がすでに焼いた状態で売られているナンを持ってきていた。そうだ、あれで良かったのだ、と後悔した。

とにかく、その日も何だったか覚えてない夕食を終え、早々に眠った。

早々に眠る理由は、早々に起きて星空が見たかったからだった。

 

池ノ平小屋の夜

そして夜中、目を覚ますとそこには満天の星空があった。月は沈んでいたが、あたりは星だけの光でかすかに明かるさがあった。それほどまでに星が輝いていた。夜は暗いというのは、もしかしたら昔はなかったのかもしれない。

三脚はすでに外に出していた。カメラも準備済みで寝ていたので、ほどなく写真が撮れた。

前日とは違った剱岳の星空を写すことができた。

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この調子なら朝日もきっときれいだろうと、期待を込めて一旦就寝。 

剱岳のモルゲンロートは裏でしか見れない。

日の出前に起きる。三脚にカメラをセットする。テント場からは手前の尾根で全貌が隠れているので、昨日来た道を少し戻る。

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薄紫の空気がだんだん明るくなってくる。しだいに剱岳の上の部分が明るくなってくる。小屋の方から2名、同じ目的であろうこちらにやってきた。軽く挨拶をして画角に視線を戻す。ゆっくりと剱岳が明るくなってくる。いつ曇るかもわからないので、シャッターを押し続ける。相方が様子を見に来てくれた。ちょうどいい時間だ。同時に小さなハエがレンズの前にうろつくようになったので、それもちょうどよかった。相方に追い払ってもらいつつ撮影することができた。

適正なシャッタースピードはドンドン早くなっていく。でないとせっかくの赤色が白けてしまう。フィルム時代なら、各3枚程度露出をかえて撮っていたのだが、デジタルになってモニターに画が出るのでドンピシャで撮れる。それでもせっかく三脚で撮ってるので開けめと締めを撮っておく。後で何かの役に立つかもしれないし、そもそもフィルムを消費しないので良い。それにしてもキレイだ。表からは見れないモルゲンロート、やや左から当たる太陽の光はゴツゴツした剱岳の岩肌にコントラストを与える。ああ、これを見に来たんだと思えた。

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続いてドローン撮影

撮影はある程度で終えて、テントに戻った。ドローンの支度をして、すぐに打ち上げた。池ノ平には文字通り池があり、それに映る剱岳を撮りたかったのだ。

事前に昨日下見飛行を終えていたので位置関係は把握している。

2回のフライトで満足できる撮影ができた。徒歩なら15分くらいかかりそうなところに30秒足らずでいけるのは少しずるい気もする。

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紅の剱岳ショーはすぐに終わり、何事もなかったかのようにまた暑い夏の一日が始まりそうな青空へと変わっていく。

本日はゆっくりできる。今回の行程で一番ゆっくりできる日だ。7時、のんびりと朝食を済ませ、汗で濡れた衣類を干す。

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9時20分、池ノ平山に出発

本日は池ノ平山まで登って降りてのトレッキング。

頂上までのコースタイムは1時間20分だから問題ない。

序盤少しだけ藪っぽいみちを進むとすぐにひらけた尾根に出る。スイスの牧草地のような光景がわっと広がる。本当に裏剱は見ごたえのバリエーションが豊富だ。

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足場の石は浮き気味だが、それを差し引いても見事な場所だ。どうしてこんな土地になったのだろう。

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登るにつれて劔の全貌が再度現れる。青空に緑になんとも美しい。

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あそこが頂上じゃないことは薄々分かってるので、リザーブタンクは使わない気持ちで登っていく。

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ここからはもう遮るものはなく、雪渓から頂上までよく見渡せる。

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ヴァエ系スポットもいっぱいある。

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細尾根にこんもりした岩場があったので、ここでお昼ごはん。

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朝作ったアルファ米のおにぎり。アルファ米にふりかけは救世主。

そして、この先にもう少し尖った場所があったので行ってみると、そこが池ノ平山の頂上だった。

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その先にも更に何かしらの先っぽがあったので、行ってみることにした。

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山頂からの先は、ありえないくらいの藪こぎ、しかも結構なナイフリッジ。藪の剣先をしばらく歩く。その先は切れ落ちていたので、予想通りさらなる絶景かと思いきや、その先にも、もう少しコブがあった。ここはもしかしたら、来なくても良い場所だったかもしれない。雪渓に繋がる道があった。

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帰りもヤブを漕いで引き返す。相方はこのオプションツアーには来ないで、山頂で待っていた。判断は正しかった。

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13時下山開始

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さて、下山である。のんきなトレッキングはここからが大変だった。行き、登りはそうでもなかったザレ場は下りでなかなかめんどくさい存在となった。登りと同じくらいゆっくり降りた。

 

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14時25分 テント場着

やはり着いてみるとっけこうな時間がかかった。がしかし、あまり疲れることはなく、帰ってこれたのでよい。干してあった洗濯物も飛んでいくことなく乾いていてた。

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この日はあとはのんびりと過ごした。

明日の移動もあるのでご飯を食べて就寝。

明日は仙人池を越えて仙人温泉小屋まで下りる。

つづく。

 

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