山と僕とカメラ

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登山初心者のバタバタ日記

【連載】令和の一発目はGWに涸沢テント泊 北穂高と奥穂高 その4 涸沢到着編 涸沢ナイト

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涸沢カール

涸沢カール、言わずと知れた日本有数のキャンプ地。雪山はもちろん紅葉の時期となると無数のテントで賑わう。カールは圏谷と言うくらいなのでその周りに山陵がキャンプ地を囲う。涸沢圏谷では山に向かって左手に前穂高群、正面に奥穂高涸沢岳、右手には北穂高群が迫り来る。それらのアルプスの峰々に180度ぐるりと囲まれている。まさに涸沢に来ないと体験できない光景だ。反対側は東になり、常念岳あたりから上る朝日が拝める。ということで、正面の山々にはモルゲンロートが見れる。

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(去年のモルゲンロート)

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特にGWは開山祭があり、涸沢ヒュッテ、涸沢小屋、穂高岳山荘、北穂高小屋が営業を開始する。バスなどの交通機関も運行を開始するので待ってましたとばかりに登山者が押し寄せる。でも秋の紅葉ほどではないし、登山道もジグザグではなく、雪を直登できるのでこの時期がおすすめだ。ただし、雪崩の危険や、気候の変化で冬山に逆戻りするといったリスクは考慮した上での話だ。

前回

 

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涸沢の施設は充実、まさに天国

GWの涸沢カール。テント泊できるエリアがあるが小屋泊もできる。冬山のテント装備はとても重いので、小屋泊をスケジュールに入れて登山することもおすすめだ。長期に渡って涸沢にいる場合は、予算も考えてテント泊というのもありだ。単純に雪山テント泊が大好きなら選択肢は一つだ。テント泊ならば涸沢ヒュッテのテント管理場に一人あたり一泊1000円の幕営料を払う。これが小屋泊なら一桁多い一泊10000円となるのだ。

ただし、温かい食事とお布団は保証される。

なるべく快適にすごすためにテントの周りに雪のブロックを積み重ねる。ここで三匹のこぶたを思い出さない人はいないだろう。もうそろそろいいかなと思うと同時に兄貴豚の家が吹っ飛ぶ絵を思い浮かべてしまい、もう少しと積み重ねて行き、もうテントが見えないくらい積み重ねてしまう。今回もそんなテント場が何箇所かあった。あそこが出ていったその後に入る人は快適だろう。

テント泊は思ったより快適に過ごせる。

私達はK氏が用意してくれた場所にK氏の力を借りて無事、城を作りあげることができた。6時間あるき続け、雪の上で雨の中、テントを張るのとんでもない疲労だった。

テントを張らないと寝転ぶ場所もない。そのモチベーションだけで必死で家を建てた。

 涸沢には水道、トイレが設備として完備されている。使用料は幕営料に入っているので自由に使える。大自然に囲まれてなおかつ、こういったインフラがせいびされているのはとてもありがたい。売店もあり、なんと生ビールやおでんがいただける。涸沢が天国と言われる理由はここにもある。

 

テント泊民にはうらやましい光↓

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晩ごはん

さて今晩のご飯、雨なのかみぞれなのかが降り注ぐ中の支度となった。

 今晩はきっと寒くなるだろうと用意したのは温かいシチューだ。

うますぎて写真を撮るのを忘れた。

コツはスキムミルクを使うと牛乳代わりになり、まろやかになるらしい。

 暗くなる前に夕食は済ませなければ、後かたづけが大変だ。停電の夜に台所を片付けるようなものでろくなことはおきない。むかし、若かりし頃、バーベキューを夜にして、肉が焼けてるのか生焼けなのか、全くわからない状態で肉を食らった悲しい思い出が蘇る。

明日は、天気が良ければ北穂高に登頂予定だ。もちろんK氏達も一緒だ。むしろ熟練の彼らの足を引っ張らないように頑張らないといけない。

天気はまだ回復していない。星も出ていない。明日の晴天を祈るばかりだ。

シュラフの話

今回、相方はシュラフを買い替えた。夏用のしか持ってなかったので、前回は凍える思いだったようで、購入したのはISKAのAIR450X、一つ上の630Xと比べると、重さと比例する。とはいえ、今回の涸沢ならば450でも十分のダウン量だ。プラスしてシュラフカバーも買った。

 

雨の行軍、濡れ対策

 私もいまだに持ってなかったので同じものを購入した。シュラフカバー、これは本当に買ってよかった。というのも、本日の行程ですっかりびしょ濡れになってしまった私は乾かないのは承知の上だが濡れた服をテントの中に干すのだが、滴り散る水滴にシュラフが濡れてしまうのをこのカバーが完全に防いでくれた。ただ、残念なのは、ハードシェルのパンツが全く機能せず、中まで濡れてしまった最近買った相方のハードシェルパンツは全然そんなことがなかったので、きっと使いすぎて効果が薄れたか、単純に中の湿度が逃げなかったかのどちらかだが、きっと前者だ。後日談だが、帰宅後、ゴアテックスをある程度復活してくれるクリーニングサービスに問題児パンツを出したので、仕上がりが楽しみだ。買うと安い買い物ではないので、ぜひ復活してほしい。夜中、降雨も収った。外に出していた、ゲーターがパリパリに凍っている。気がついたのだが、湿度100%のテントの中よりも外に出したほうが、フリーズドライ効果で乾くのではなかろうかと、思った。

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山の夜は長い。夕方にご飯を食べて、暗くなったら寝る。ただし、今回、私は寒さで眠れなかった。いろんな服が濡れてしまって、それを乾かすためにシュラフの中に入れてみたりしたせいだ。よくよく考えると、温めて蒸気として排出してもまたダウンの中で服が湿気を吸ってしまうに違いない。私はただただ濡れた布をまとって一晩を明かしたに過ぎなかった。そう、私は登山二年目のバカ野郎なのだ。

 

つづく。

 

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